2023年春の都立高校入試の結果調査報告が出ました 社会理科編
江戸川区瑞江・篠崎地区で15年以上指導、P1こと個別指導plus1南篠崎教室です
6月中旬に出た都立高校入試の結果調査報告を元にしてみました。 →こちら
都立高校過去問を購入した中学生は、それもダウンロードして、過去問も開きながら見てみましょう
今回は理科社会を見ていきましょう
改めて各科目平均点です
①各科目平均点
第1位 国語 80.8点 (2022年春は68.8点) ↑
第2位 英語 62.8点 (2022年春は61.1点) ↑
第3位 理科 59.4点 (2022年春は61.4点) ↓
第4位 数学 57.6点 (2022年春は59.0点) ↓
第5位 社会 55.6点 (2022年春は49.2点) ↑
理社は平均点が時に50点を切ることもあり
受験年によって難易度も差がある科目です ②社会分析
80点以上取った受験者が全体の7.3%と10%切りました
(昨年は8.3%)
平均点は上がったが、細かいところからの出題もあり、高得点が取りづらい
イメージ
50点未満は35%と受験者の約3分の1は50点取れません
3分野とりわけ地理の得点が大事であると思います
・大問1 3分野からの個別問題
問1 69.1% 地形図 傾斜の図選択
問2 91.7% 茶の湯 千利休
問3 87.8% 国連 常任理事国
大問正答率 82.8%
★地形図は過去に何回も出てますが、傾斜の図は初見だったかもしれません
歴史と公民は基本的なことだったのでとりやすかったはず
・大問2 世界地理
問1 61.3% 雨温図 オリーブ、地中海性気候の特徴 問2 56.0% 4か国の様子、宗教
問3 59.7% 東南アジアの各国に関しての特徴、ベトナムの特徴
大問正答率 59.0%
★地中海性気候の雨温図で7月8月に雨量が少なくなることを覚えているかがカギ 宗教がどのあたりで信仰されているかも問われました
ベトナムは何年か前に出題されています ドイモイ政策
また東南アジアの4択はかなりの頻度で出るので
、一度まとめておくと便利です
・大問3 日本地理
問1 72.6% 4県の特徴
問2 30.0% 4空港の特徴
問3 71.1% 輸送の記述
大問正答率 57.9%
★ 4県比較については東京までの時間で比較可能だったかと思いkます
例年通りキーワードを見つけると当てられそうです
4空港に関しては難しかったと思います。
教科書だとあまり見ないページだったと思います
最後の説明問題は中上位校なら何となくでもかけてほしいところ
・大問4 歴史
問1 52.9% 時代並べ替え
問2 46・5% 享保の改革の時期
問3 16.8% 近代産業の場所と時期
問4 40.0% 現代の出来事と時期
大問正答率 39.0%
★全体的に低得点率 問1はいつも通りの時代順並べ替え 問2は「新田開発」という言葉が鍵
江戸時代は長いので江戸の中のいつ頃かまで覚えるべき
問3 製糸場と製鉄所の場所は知っている人が多いますが
大阪の紡績会社はさすがに覚えていなかった生徒が多そう
新教科書(現中3以下が使用)には比較的しっかり出てました
問4 コロナ禍で3年間をすごした中3生なので、歴史の現代が
詰め詰めになり、あまり学習できていない中学校もあったかも
キーワードを追っかければ比較的解きやすい問題
・大問5 公民
問1 73.4% 自由権 経済活動の自由
問2 22.2% 公共料金
問3 54.8% 税金の種類
問4 47.5% 会社法に関する記述問題
大問正答率 49.5%
★ 自由権や経済活動の自由に関しては頻繁に出ているので
過去問のやりこみで取れると思います
公共料金に関しては難しい問題だと思います
教科書には載っていますがそこまでチェックしていなかったかも
税金の種類も暗記ではなく、理屈で覚えていないと厳しいです
会社法に関しては説明を読んで仕組みを理解できれば
何か一部分でも書けたのでは
・大問6 3分野融合
問1 20.0% 世界4地域の鉄道
問2 29.1% 国際博覧会の時期
問3 31.6% 近現代の日本の人口ピラミッド 大問正答率 26,9% 全体的に1つ答えを選ぶのが難しい大問6
鉄道に注目して地理を勉強していませんので
特産物や地形などのワードがヒントになります
③理科分析 80点以上取った受験者が全体の21.1%
(昨年は27.7%)
全体の5分の1が80点以上
平均点は2点下がりましたが、社会よりかは取りやすいイメージ
48点未満はやく28%と受験者の約4分の1は50点取れません
理科は配点が4点で
大問1は小問が4つの分野からでますが、大問2は各分野4点ずつ
大問3以降は例年均等に16点ずつか、
たまに生物のみ12点他3分野16点となります
50点取るには4分野のうち2つの分野を固める方法もありますし
まんべんなくとる方法もあります ・大問1 4分野からの小問集合問題
問1 92.3% 生産者と消費者 生物3年
問2 57.6% 岩石の違い 地学1年
問3 63.2% ガスバーナー 化学1年
問4 42.2% レンズ 物理1年
問5 65.9% 物質の分類 化学2年
問6 82.9% 植物の花のつくり 生物1年 大問正答率 67.4%
★6問中4問くらい平均して正解している感じですね
レンズや岩石は例年平均が低いイメージ、岩石は暗記の不足
レンズは理解不足なイメージ
・大問2 各分野から1問のレポート式問題
問1 54.0% 速さ 物理3年
問2 41.4% 濃度と密度 化学1年
問3 56.1% 細胞分裂 生物3年
問4 45.8% 太陽の動き 地学3年
大問正答率 49.3%
問1は 小数の引き算のミス(繰り下がり)と 4÷81.8の計算ミスが原因
問2 濃度や塩の量を計算するときの小数計算や単位の直し方でミス
密度と浮き沈みの概念の抜け
問3 体細胞分裂に関する知識 問4は方角を正確に理解できたか
★大問1で中1中2を多めに出していたので、大問2は3問が中3分野で
バランスをとっているイメージ 例年より大問2が難しかった様子
・大問3 地学分野 天気(露点) 2年
問1 29.0% 実験操作に関する説明問題(記述)
問2 51.5% 湿度計算 露点、水蒸気
問3 34.4% 雲のできかた (4問完答型)
問4 64.1% 寒冷前線の特徴 大問正答率 44.7%
★実験手順や操作関連が出ると得点率が低くなります
学校で実験をただ参加するだけでなく、どういう手順で、何が起こるのかなど
何となくその場にいるだけの生徒が増えてきたのかもしれません
湿度の計算はこの分野での唯一の計算なので練習しましょう
雲のできかた実験や、流れをまとめておき覚えていく
大問4 生物分野 人体 2年
問1 71.6% だ液の働き
問2 63.3% 養分吸収
問3 63.4% 血液の流れ 大問正答率 66.1%
★3人のうち2人が出来ている 例年より解きやすかった様子
対照実験関連も過去問に入ってますし
対応や準備はできていたかと
大問2、3で失った分を大問4でカバーした生徒が多いかもしれません
大問5 化学分野 イオン 3年
問1 30.6% 塩化銅の電離の模型式 問2 55.1% 電気分解
問3 50.9% 塩化銅の電気分解
問4 36.6% 電気分解とイオン数の変化 大問正答率 43.3%
★模型式になると例年得点率が下がっている気がします
言葉ではわかってても図にされると という層が一定数います
言葉だけでなく図や表なども使って学習していくといいのかもしれません
同様にイオン数のグラフの問題も定期試験含めて、
得点できる生徒が少ない気がしています。こちらは原理の理解が
大半の生徒が出来ていないのでそこの整理と、グラフにしたらどうなるかという
統計の見方も大事になってきます
大問6 物理分野 電流 2年
問1 53.4% 回路と抵抗の関係
問2 45.7% 抵抗計算
問3 23.2% 電力
問4 69.3% 電力量
大問正答率 47.9%
★計算も出題され、電力と電圧の関係などしっかり理解しているか問われる
問題。各回路の特徴や電力や電力量の定義など、整理しておくことが大事
<総括>ここ最近の出題傾向
大問3
天気→地層→地震→天体
→天気(コロナ対応)→地層→天気
大問4
人体→植物・蒸散→植物+遺伝→人体
→植物・光合成・呼吸(コロナ対応)→植物+遺伝
→人体
大問5
気体・分解・還元→イオン→酸化還元→中1~中3化学総合
→中1・中2化学(コロナ対応)→イオン→イオン
大問6
運動とエネルギ→磁界→運動とエネルギ→電流・熱量
→磁界(コロナ対応)→運動とエネルギ→電流
2024年は
大問3 天体 次点で地震でしょうか
大問4 植物の蒸散とかそういった系でしょうか 人体の反射なども最近出ていませんが
大問5 中1中2の化学が可能性大
大問6 磁界が特に怪しいですが、化学のように順番も変わり運動エネルギーも押さえておきましょう
★社会も理科も暗記すればいいという事でなく、最近は理解や問題文の読み取り
資料の活用など、いろいろな力が試されています。学校の試験勉強と同じくというわけには
行かなくなっています。当然基礎知識を覚えることは大事ですが
その知識の活用の仕方を問われてきています
1問1答のような、習発力よりも周辺知識の理解や習得を大事にしていくといいと思います
中3生は期末試験が終わったら都立の過去問分析をやってみましょう 自分の得意なところが出てるのか、苦手な分野はどれくらい出てるのか 配点や解答用紙なども見ておくと、心構えができるでしょう
P1では各学校の試験分析や対策、受験校選び、都立過去問分析など
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