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勉強する意味と大学進学という存在

毎年生徒と話をしていて出てくることとして

「勉強する意味とは何か」

「大学行かなくてもいいのでは?」

があります。

① 「勉強する意味?」 を答えるのは難しい

これには補足して「古典とかやらなくても」

「数学はやらなくても」という質問も含みます。

私だけでなく学校の先生・保護者も含め

「今、勉強しておけば、いずれ役に立つから」

「学生の仕事は勉強だ」

「受験していい学校に行けば、将来の選択肢が増える」

などなど答えてしまったこともあるとおもいます。

以前 私が「将来何になるかわからないわけだから、

 いろいろな科目に触れていかないといけない」と答えたとき

生徒から

「俺数学使う仕事しないし」という答えが・・・・

保護者のかたもそういう経験あると思われます。

さらに子供は保護者に対してだと

「母さん(父さん)だって数学苦手で数学使う仕事ついてないじゃないか」

とかも・・・

今勉強していることを将来の夢・職業につなげてしまうと

夢や職業に対する希望をまだ持っていないのがほとんどな時期に

答えが難しいのが「勉強する意味」なのです。

語弊がありますが

ある種 日ごろ疑問を持たない子

(仮に持ったとしても、しゃーないや で過ごせる子)なら

①やらなければいけないもの ②受験のために必要だから  ですむでしょう。

しかし疑問に持つ子が

学校や家や塾でもこういうありきたりの答えを聞き続けていると

納得できないと思います。

〇「中高生がやっている勉強とは受験のためだけではない」

  第一に受験に合格するためというのはあると思いますが、

 仮に受験に不合格になったとき、先ほどの疑問に思った子は

 「やっぱ勉強やっても意味ないじゃないか」となります。

例えば試験勉強というものを1つ例に挙げると

・試験日が〇〇だから、いつから、どこの範囲を、どれだけやろうという、

 目標や期限、予定を決めます。

 →これらは将来の仕事の上で大事な、優先順位を考えたり、期限までに企画書を書く

   建築関係なら納期はいつとか、サービス業でもお客様に◎〇までにプレゼンを用意する。

・また大人になると、世の中の複雑な絡み合ったことを、整理し、分解して

 考えることが大事です。

 その時、数学や理科の問題をわかりやすくかみ砕く

 展開や因数分解などはそういった、まとめる、壊してわかりやすくするなどに

つながってます。

 図形などの証明も、

 仕事で与えられた材料・人材・お金からどう組み立て、

 そこからどういうものを作るかなどにつながります。

 頭をどう使って、どう考えるかなど勉強するうえで養うわけです。

・理科の実験も、先に結果を予想し(仮説を立てる)

 実験して調べて、結果どうなるかが大事です。

 確かに受験勉強の理科は大半は暗記ですが、

 その先を考えると実験含め、どうなるか予想(考えて)実行(試してみて)

さらに結果を知る。というプロセスが大事です。

第二に試験勉強も、学校の授業も苦痛だという人は多いと思いますが

それにより忍耐力を養い、努力することを学び、それによって学生時代に

自分を成長させるという意味もあります。

 その努力量や授業の大変さ、試験勉強の大変さも

上位の学校ほどきつくなるわけです。

 学生時代にどれだけ成長したかを企業は見ているわけです。

ですから、仮に努力して目標の学校にあと一歩となっても

そこまでの努力は無駄にならず、その後あきらめる人間にならず

コツコツその後の長い人生も努力もでき、忍耐力も役に立つということ

★企業は成長できる人間を期待して、努力を惜しまず、

 忍耐力がある人間を欲しているわけです。

 それにこたえるために、中高生時代から努力やコツコツ勉強できる

だけの継続力・忍耐力を持った人間になろうというわけです。

〇「将来数学使う仕事つかないし・・・」という質問には

今の日本の社会情勢考えると、終身雇用の時代ではないというのがあります。

・1つ目は本人自身の自発的離職

 以前、雑誌の記事で「就職した人で3年以内でやめる人がかなりいる」というのを見ました。

 次の職を探すときに前職と同じ業種(例えば数学を使わないとか)を探すと思いますが

見つかればいいですが、見つからない場合いやでも数学を使わなければいけない職に

つくこともあると思います。

・ある日突然自分の会社が倒産ないしリストラ

 この場合も次の職探し次第で「数学を使う職」になる可能性も

この話を生徒にしたとき

「つぶれない会社に勤めればいい」とか「辞めなければいい」

と返ってきましたが、

私は

「つぶれない会社って?」「つぶれない超優良大企業とかにつとめるには?」

「辞めない自信ある?」

という更なる質問をぶつけてみました。

賢い子はそこで

気づきます。

 ★自分がどういう会社に入るか、未来になるかわからないわけです。

  なので離職しても、リストラされた後も自己責任で生きていくしかない時代が

  今後加速します。

  その時、中高時代に学習したことが役立つこともあります。

  備えあれば憂いなし。

 そして超大企業に勤めるにも出身大学や学閥もまだ問われる時代

 結局勉強して1個でもいい大学に入らないと、超優良大企業には勤められないでしょう。

 自発的離職をしない、辞めないためには努力や根気も必要でしょう。

ここまでで分かった中高生で勉強をする理由

・将来何になるかわからない、勤めてもやめるかもしれない。→いろいろな科目に触れる必要はある

・辞めないようにする→根気や努力がいる  ・・・・大人になっていきなり根気や努力は養われない

                               つまりそれを養うのが中高生の期間!!

②大学にいかないといけないのか?

 就職や短大・専門学校などもあるので

特にこだわらなくてもいいと思いますが、

義務教育は今は中学までですが

現実問題、今の時代大多数が高校に進学しています。

 日本全国いつの間にか社会が、保護者が、学校を取り巻く環境が

高校卒業を求めているということです。

実際、高卒初任給とか大卒初任給という言葉があるわけで

中卒は家庭理由やどうすることもできない何らかの理由で

高校に進学できなかったと考えられてしまう時代です。

 大学に行ってまで勉強したくないというのはありです。

ただ、完全に高卒と大卒で給与が違うという現実もあります。

専門職や家の家業を継ぐなど以外は現代の日本では

大卒(短大も)するのが当たり前になってきてはいます。

 先ほどの中卒と同じように

高卒即就職は、特別な理由(専門職や家業)で

大学進学しなかったんだなという世の中にどんどん

なっています。

高卒からの就職や専門学校からの就職も

やはり資格や技術もしくはコネクション(人脈)がないと

厳しいということも聞きます。

先ほど上記で述べたように

いわゆる会社に勤める場合、会社は成長できる人間か

今まで成長してきた人間か、さらに努力をしてきたかなど

をチェックしています。根気強いかもあるかもですが。

大学受験や高校の試験の勉強含め、嫌な科目も

しっかり勉強してきて、努力してここまで来たかを見る。

そのためにあちこちで

大学に進学せよという声が聞こえるわけです。

より努力が必要な大学=上位大学 となります。

1つでも偏差値が高い大学に行くことで

より稼げるいい企業へという流れを作るわけです。

当然職業によっては大学進学を要さないものもあるでしょうが

夢や将来の希望職がない生徒は、大学まで意識したほうがいいです。

現高1、高2さらに中学3年生も高校受験後のことをしっかり考えないと

大学受験、大学進学の意義は難しいと思います。

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